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「ヒョロヒョロ」とした1本の「レモングラス」をお庭に植えて、
しばらく経つと・・・“ワサワサワサ・・・”
頼りなさげだった1本の草が、1年後には、こんなに立派に育っておりました。
ありがたいのですが、「何かに使おうとか考えず」に植えてしまったので、「さて、どうしたものか?」と首をかしげて眺めておりました。
「そうだ!ドライハーブにすれば保存できるだろう」と安易な動機でやってみました。案外カンタンでしたのでご紹介します。
この記事を書いているのは、「緑の空間をきれいにしている”樹木医コッコ”」です。
緑地を「デザイン」「作る」「守る」「きれいにする」仕事を
15年ほどしてます。
レモングラスとは
英名: Lemon grass
学名: Cymbopogon citratus (DC.) Stapf
分類: イネ科/多年草
原産地: 熱帯・亜熱帯(東南アジア、西インド諸島、アフリカ、台湾、スリランカ)
別名: メリッサグラス、レモンガヤ,レモンソウ、コウスイガヤ
主な成分: シトラール、シトロネラール、リナロール、リモネン、ゲラニオール、カンフェン、メチルヘプテン
草丈は、1~1.5m前後と大きめで、自己主張の強め植物です。細長い葉が”スッ”と立てならぶ姿は、”ススキ”にも似ています。葉張りは50~60cm。花は、細長い円錐状の花序に多数の小さい穂が有柄、無柄の両性のものが対をつくってついている。
増殖は7-9月に株分けする。
レモングラスの利用方法
レモングラスの「さわやかなレモンの香り」は、”本物のレモンよりも、レモンの香り”。
レモンと同じ成分「シトラール」が含まれています。
特に”根元の部分に強く香り”があり、この部分をたたいて香りを引き出し、料理によく使われます。刻んで肉や魚介類の下ごしらえに用いたり、炒め物やスープの香りづけに使ったりします。
代表的なものには、タイ料理「トムヤムクン』など東南アジアのエスニック料理に、スリランカではカレーのスパイスに、またインドでは、数千年前から感染症や熱病に効く薬として利用されてきました。
他にも、この「レモンの香り」は、(香水・化粧品・アロマテラピー・入浴剤など)にも幅広く”ハーブ”として利用されています。
おもしろい使い方には、虫よけの効果を利用して、植物性の”ハーブ虫よけスプレー”を作ったり、屋外の犬小屋のそばに植えて”天然の虫よけ”としても役立ちます。
生の葉に比べると香りが少なくなりますが、乾燥させた葉は“ドライハーブ”として保存できます。
お菓子、お茶、ポプリ、入浴剤などに幅広く利用できます。
レモングラスの効能
葉には、殺菌作用、収れん作用(肌の引き締め・ハリをもたらす)をもつ「シトラール」を豊富に含みます。
これらの作用を活用して、以下のような効能を期待して用いられます。
※敏感肌の人には不向きです。アレルギー体質の方は控えましょう。
・腹痛や下痢、発熱、頭痛などの症状を緩和
・胃のはたらきを刺激して消化促進
・ニキビや水虫の予防
・汗の消臭
・ストレスや不安、精神の緊張緩和
レモングラスの育て方
春・・・植付:5月ごろから出回る苗を購入して、「日当たりがよく」、「水はけの良い土」に植え付けます。熱帯地方原産なので、高温多湿な環境が適しています。
環境にマッチすると大きくなります。このため、植える際は他の植物とケンカしないように”植えるスペース広めに確保する(1m四方)”のがよいでしょう。
病害虫も少なく、ほったらかしでも育ってくれて、手間のかからない丈夫な植物です。
肥料もそれほど必要ではなく、葉の色が薄ければ追肥してあげれば良い程度です。
夏・・・しっかりと水やりをしてあげてください。収獲もこの時期に行うと良いです。地面から15~20cmほどのこして、地上部の刈り取りします。株分けもこの時期(6-9月)に行えます。
冬・・・葉が茶色に枯れますが、春になると新しい葉がでてきます。
※株がまだ充実していない1年目では、念のため根元に「ワラ」をかけてあげるなど防寒対策をするのが良いです。わたしの庭では、2年目以降”株”が充実しましたので、何もしなくても越冬できました。
※「鉢植え」でしたら、“室内の日当たりの良い窓側に置く”のが良いです。
レモングラス・ハーブティーの作り方
作り方は、いたって“カンタン”です!
①ドライハーブにする
1. 収獲・・・7~9月 ハサミで刈り取り
※根元付近から10~20cmを残します。
2.水洗いする
2. 雨のかからない屋根下で干す
3. 刻む ※根元と葉に分けました。葉は、大きめにザックリ刻むと、使用後に取り出すのが楽です。
4. 冷暗所にて保管(密封容器)
②ハーブティーをつくる
熱湯を「葉」に注いで、2~3分蒸らせば出来上がり!
※子宮収縮作用を持つ成分が含まれているため、妊娠中の方は控えます。
1. ポットとティーカップに、沸騰のおさまった湯を入れて温めておく
2. 人数分の葉を※、温めておいたティーポットに入れて、沸騰のおさまった湯をそそいで、蓋をする
※ドライハーブならティースプーン2-3杯。
※フレッシュ(生)ならティースプーン4-6杯。午前中の日が高くなる前に摘むの方が”香りが充実”。
※わたしは分量を気にせず、好みの量を入れています。
3. 3分ほどそのままにして蒸らす
4. ティーストレーナー(茶こし)を使ってカップに注ぐ
飲むとレモンの香りが、口から鼻にぬけて爽やかな気分になります。個人差もあるかと思いますが、生姜のようなスッとした辛みではありませんが、酸味に似た味もします。
上記のように入れることで、風味を損ねず、苦みを出さずにおいしく頂けます。また、手でちぎっていれると香りが高まります。
しかしながら、ズボラな私は、水筒にレモングラスを束にして入れて、湯を注いで2~3分後、お箸なんかで葉を取り出せば簡単に水筒でお外に持ち出すことができます。
※細かく刻んだ場合をティーパックなどに入れる必要がありますが、大きめにザックリと刻めば取り出しが楽チンです。
レモングラスを使った“カレーの作り方”
こちらも簡単です!
カレーを煮込むときに、レモングラスを入れる。以上です。
ドライでも、フレッシュでも良いですが、フレッシュの方が香りが新鮮です。
また、葉は食べないので煮込んだ後に取り出します。
このため、長いままで収獲して、入れた方が取り出しやすいです。
スープカレーの作り方
ついでに、いつも私がつくるレモングラスを使った“スープカレー”のレシピをご紹介します。
材料(2人分)
※以下の材料は目安です。
ご自分の好みで、野菜や肉、さらなるスパイスを加えてアレンジしてくださいね。
S&B赤缶カレー粉(通称:赤缶)・・・大さじ1
コンソメ固形・・・1個
ケチャップ・・・大さじ1
※あれば、にんにく、しょうが、クミン、
サラダ油・・・大さじ2
水・・・500ml(トマト缶を加えても美味しいです)
塩・・小さじ1
ウスターソース・・・小さじ1
鶏肉・・・ささみ2本※特にこだわりはありません。お好きな肉でどうぞ
レモングラス・・・1~本
にんにく・・・1片
たまねぎ・・・1~個
ブロッコリー・・・1/4房
作り方
・ブロッコリーは固めにゆでて、ザルで水切りしておく
・たまねぎを”みじん切り(スープになじんで舌触りがなめらか)”、または”くし切り(食感が残り、食材感が味わえる)”にする
・鶏肉を一口サイズに切って、塩を少々振っておく
・熱した鍋にサラダ油をいれて、にんにく(※+しょうが+クミンもアリ)を炒める
「クミンは”これぞ!カレー!!感が楽しめる香り。もちろん、カレー以外にも使えるので1つも持っておくと重宝します」
・良い香りがしたら、みじん切りしたタマネギをいれて茶色くなるまで炒める
※ここで焦がすと非常に残念な結果となりますので、火加減をご注意ください。
・鳥肉をいれて炒め、表面の色が茶色になってきたら、ブロッコリーもいれて「カレー粉」を投入する。
・水(+トマト缶もアリ)、コンソメ、ウスター、ケチャップを入れて混ぜる
・煮立ってきたら、アクをとる。
・レモングラスをいれて、中火~弱火で50分ほど煮込む
・味見しながら、(塩、ケチャップ、しょうゆ)を加えながら、好みに調整する
はいっ!!できあがり
ごはんは「ターメリック」で炊くと良い香りが倍増。黄色も食欲を増してくれます。
以上です。
おまけで、鍋料理にいれてもおいしかったです♪
どうですか?育てるのも、ハーブティーにするのも、カレーにくわえるのも簡単です。
お手軽で育てるのも簡単ハーブ「レモングラス」を、あなたのお庭や鉢に植えてみませんか。
以上です。
それでは、また
【参考文献】
・ハーブ&アロマ事典―味わう・つくる・香りを楽しむ95種のハーブ 単行本 – 2004/10/1
佐々木 薫 (監修)・ベニシアのハーブ便り ― 京都・大原の古民家暮らし Venetia’s Ohara Herb Diary 大型本 – 2007/3/27
ベニシア・スタンリー・スミス Venetia Stanley-Smith (著),・ハーブのある暮らしを実現するハーブ検定1・2級 (日本ハーブセラピスト協会認定図書) 単行本 – 2005/11/4
日本ハーブセラピスト協会 (著)・日本ハーブ図鑑 単行本 – 1998/4/1
山岸 喬 (著)