※アフィリエイト広告を利用しています
木の根元に「おがくず」が落ちている・・・
幹に穴があいて「おがくず」が出てきている・・・
急に葉っぱが「茶色なって元気がなくなってきた」・・・
それは「カミキリムシ」もしくは”カミキリムシの幼虫”通称「テッポウムシ(鉄砲虫)」が穴をあけたのかもしれません。
幼虫は樹木の内部を掘り進みながら「おがくず」を外へ出していきます。
食害を受けた幹は、枯れたり、内部が空洞化して折れやすくなったりします。
”見つけ方”と”駆除薬剤”を知って対策しましょう。
この記事を書いているのは、「樹木医コッコ」です。
緑地を「デザイン」「作る」「守る」「きれいにする」仕事を15年ほどしてます。
カミキリムシはどこに潜んでいる?
まずはカミキリムシの幼虫”「テッポウムシ(鉄砲虫)」がどこに潜んでいるのかを調べます。
木の根元に「おがくず」※フラスを発見!!
木の根元に「おかくず」が落ちている場合、カミキリムシの幼虫が穴をあけて木の内部を食い荒らしている可能性が高いです。
「おかくず」が落ちている上をたどると、”幹に穴”もしくは”幹”か”枝”に「おかくず」が噴き出ているところはないか確認します。
※”おがくず”は、通常”フラス”といいます。(フラス=木くず+カミキリムシなどの幼虫の糞)
幹や枝に穴
幹や枝に「フラス」がくっついている、もしくは、穴が開いている場合はテッポウムシが「フラス」を押し出す穴となっています。
カミキリムシ・テッポウムシ(鉄砲虫)の薬剤を使った駆除方法
穴の場所が検討がついたら、「フラス」を取り除いて穴を確認します。
手でつまんだり、針金でほじったりして穴がみえるようにします。
こうすることで確実に”スプレーのノズル”を木の空洞内部に送り込みます。
カミキリムシ駆除スプレー“おすすめは「園芸用キンチョールe」”
おすすめのカミキリムシ駆除スプレーは「園芸用 キンチョールe」です。
”なぜおすすめするのか”というと以下の通りです。
・小さい穴にも入る直径1mm程度の細いノズル
・曲がりにくい丈夫なノズル
・ノズルが3方向に噴射する全方位型
・穴用ノズル以外にも普通の噴霧式ノズルも付いている。
噴霧にして”アブラムシ、ケムシ、ハダニ、チュウレンジハバチなど”の害虫に直接かけても効く
「テッポーダン」という商品もあります。
この商品は、テッポウムシ(カミキリムシ)の開けた穴を塞いで、他の虫(アリなど)による二次被害を防ぐ役割をしてくれます。しかしながら、穴が小さいと粒を入れることが、難しく手間がかかります。
カミキリムシ駆除スプレーの使い方
1. カミキリムシ・テッポウムシの穴を発見する
・根元に「フラス」が落ちている場合
・幹や葉に「フラス」がくっついている
・幹に”穴”が開いている
拡大
2. 穴についている「フラス」を取り除く
穴の場所の検討がついたら、「フラス」を取り除いて穴を確認します。
手でつまんだり、針金でほじったりして穴がみえるようにします。こうすることでスプレーのノズルを確実に木の内部に送り込みます。
こちらでも”穴”を確認!
3. 穴にスプレーのノズルを差し込む
ノズルが穴に差し込んで奥まで刺さる角度をさがします。
ノズルの向きによって「ブスッ!」と深くまで刺さる部分があります。
こっち向けかな?・・・入らない(-_-;)
4. スプレー噴射!!
奥まで刺さったら、いざ噴射!(※飛び出ることがあるので、ゴーグル等を着用するのが間違いありません)
被害が拡大していると、別の穴から液がでてくるので被害状況が分かります。
5. テッポウムシの穴を”癒合剤”、”木工ボンド?”でふさぐ
穴をそのままにしていると、腐朽菌(木材を腐らせる菌類)やアリ、害虫が侵入する恐れがあるので、癒合剤で穴を埋めておくと二次被害を防ぐことができます。
↑この記事にも、テッポウムシの穴を”木工ボンド”でふさぐのはいかがなものか参考になる記事をかいています。
6. 意外と大切!後日の見回り
一見落着・・・と安心してはいけません。一旦、今ある「おかくず」の形跡は土をかぶせたり、散らしてなくします。
他にも・・・
そして翌日以降、同じ位置を確認しにいき、「フラス」が発生していないこと確認しましょう。処理できていないと「フラス」が引き続きでてきます。また、別のところから発生していることがありますので、時折、根元や葉、枝に「フラス」がないか確認します。
まとめ
今回の「カミキリムシ・テッポウムシの”スプレー式薬剤”を使った駆除方法」をまとめます。
カミキリムシの被害の確認
・木の根元に「フラス」
・幹や枝に穴や「フラス」
カミキリムシの駆除スプレーの使い方
・「フラス」を取り除いて穴を確認
・.穴にスプレーのノズルを差し込む
・ノズルが穴に差し込んで置くまで刺さる角度をさがします。
・スプレー噴射!!
・穴をふさぐ
・後日の見回り
いかがでしたか?
「おかしいな・・・(?_?)」と、思っているのも束の間。みるみると木が枯れてしまったなんてこともあります。また穴を空けられて”スカスカ”になった枝や幹は折れやすく弱ってしまい、樹液を出す力が弱くなった木は、新たにカミキリムシの的になってしまいます。
早めの発見と駆除を行う事で大切な木を守ることができますので、ぜひやってみてください!
おまけ:カミキリムシへの予防薬
ちなみに、有効な予防薬を2つご紹介しておきます。ご参考まで♪
年に1回、枝・幹に塗っておくだけ「ガットザイドS」
リンク
こちらの予防薬は、1シーズンに1回塗ることで簡単にカミキリムシを予防できます。
メリット
- 年に1回、4-9月に幹(地際から30-150cmまで)や主枝に塗るだけで簡単
- 比較的、安価
- カミキリムシの穿孔、産卵、成虫の脱出を防ぐ
- カミキリムシ類以外にも、穿孔性害虫(コウモリガ、キクイムシ類など)に効果がある
デメリット
- 刷毛で塗る必要がある(散布も可能だが、葉にはダメ)
- 塗った部分が乳白色になる
微生物農薬「バイオリサ スリム」
こちらの予防薬は、自然界に存在する菌に感染させることで成虫をミイラ化して、数減らしていく効果があります。
メリット
- 自然に存在する「昆虫病原性糸状菌”ボーベリア ブロンニアティ”」で成虫を殺虫
- 取付がシートを枝・幹に巻きつけて、ホッチキス止めと簡単
- この薬剤シートは自然分解するので、回収しなくて楽
- 薬効は30日間と長い
- 続けることで次世代のカミキリムシを減少させられる
デメリット
- 値段が高価
- 一回の購入量が(50シート×2袋)のため、家庭用としては量が多い
- 即効性がない(成虫に感染して効くので年々効果が増していく)
- 生きている菌のため、残った場合は、乾燥した冷暗所(5℃)で保管しておく
薬で対応する前に、木の健康状態がどうかも見ておく必要があります。弱っているとカミキリムシの侵入を許すことになります。人と同じく根本的な体調管理が大切ですね。
それでは、また