※アフィリエイト広告を利用しています
簡単!!“パキラの植え替え”
この記事では、ズボラな私が25年以上、家で育てている“鉢植えパキラ”を例に、「パキラの植え替え方法」をご紹介しています。
「パキラを大きくしたくない方」にも役立つ方法です。
「パキラの植え替え時期は?」
「パキラの植え替えに必要なものは?」
「パキラを植え替えた後の管理はどうするの?」
さて、観葉植物で人気の“パキラ”。
手をひろげたような葉、南国チックなトックリ状の幹。おうちのインテリアグリーンにピッタリの観葉植物です。
病害虫にも強く、丈夫で育てやすい種類です。
我が家には、25年以上いる1本の“パキラ”がおります。
当初は「手のひらにのる小さなもの」をホームセンターで購入したものですが、今では立派に大きく育っています。長いおつきあいです。いまも枯れずに、室内のたいせつなインテリアグリーンとして活躍し続けてくれています。
とはいえ、「樹木」ですから大きくなるもの当然のこと。このため、おうちに収まるサイズで維持し続けることが大切です。
そのひとつの方法が「植え替え」です。2年に1度おこなっている作業をご紹介します。
この記事を書いているのは、「緑の空間をきれいにしている”樹木医コッコ”」です。
緑地を「デザイン」「作る」「守る」「きれいにする」仕事を
15年ほどしてます。
パキラの「基本情報」
まずは「パキラ」についてご説明します。
学名: Pachira aquatica Aubl.
科/属: アオイ科パキラ属
性状: 常緑樹
樹高: ~15m
和名: パキラ
別名: カイエンナット
原産地: 熱帯地方の中南米(メキシコ南部~ブラジル、ペルー)
花言葉: 快活・勝利
備考:
・「実生から育ったものは、株元がふくらむ」、「さし木は根元が、ふくらまない」という特徴があります。
・葉は掌状葉
・種子は食用にされる。
・パキラの葉から出る蜜は、甘いです。
これは、花外蜜腺(かがいみつせん)といって、桜などに見られるように、アリなどを呼んで害虫から守ってもらうためのエサとなります。「アブラムシ」が「天敵:テントウムシ」に食べられるのを防ぐために、お尻から甘い蜜をだして「味方のアリ」に来てもらい、「天敵のテントウムシ」を追っ払ってもらうのに似ています。
パキラの植え替え「時期」
適時は「5~9月」です。
原産地が熱帯地方の中南米とあって、「寒いのが苦手」です。
このため「植え替え」は、「温かくなった5月ごろから」がおススメです。
ちなみに植え替えてから、根の切断などの回復時間を考えると、5月から早ければ早いほどパキラへの負担は少ないのではないかと考えます。
9月ごろですと、後半から気温が下がってくるため、活動も小さくなってきますので、根の回復に時間を取ることができずに、そのまま寒い冬に突入することになります。
このため、根を切断するような場合は、温かい期間を確保するためにも気温が上がりだす5月以降の早目がおススメです。
パキラの植え替えに「必要なもの」
必要な資材は4つです。
①植え替え用の土
②植え替え用の鉢
③手袋
④はさみ(よく切れるもの)
①植え替え用の土
動かしやすい「軽い土」がおススメです。
理由は「移動させることができる重さ」を軽くしたいからです。
「底皿に車輪がついているもので動かせばいいのでは?」と思われるかもしれません。ですが、室内の移動はできますが室内から外(ベランダ、玄関扉など)へ移動させる際に問題となってきます。
※室内で植え替えができるようでしたら問題ないかもしれませんが、小さな我が家では室外へ運び出す必要があります。
「鉢の大きさ」についても、最大で「9号鉢(直径27cm)もしくは10号鉢(直径30cm)」が限界※です。また、これらのサイズ鉢に赤玉土と腐葉土メインのブレンド…みたいな配合で植え替えると、あとで腰にきます(笑)
これらのことから、植え替え用の土は「軽い土」がおススメです。
「パキラの最大サイズは家の出入り口から決まる」
小さな我が家では、「掃出し窓や玄関ドアの幅が70cmほど」なので、出し入れできる「パキラの葉張りは90cmほど」に抑える必要があります。
これでも窓などからハミ出た枝を、たわませながらくぐらせて運び出します。これくらいのパキラですと、「9号鉢(直径27cm)もしくは10号鉢(直径30cm)」で育つ目安となります。
②植え替え用の鉢
・「大きくしたい場合」は、今使っている鉢サイズの「1号か2号上のサイズ」に植え替えます。
・「そのままの大きさでいてほしい場合」は、同じ鉢(同じサイズの鉢)を使います。
③手袋
手袋は当たり前ですが、「ケガをしないように」するための保護具としての役割として必要なものです。土壌には感染症である「破傷風菌」が存在します。この菌は、傷口などから体に入ることで発症します。深い刺し傷はもちろんのこと、浅い傷でも侵入することがあります。ワクチン接種によって防ぐことはできますが、効果は10年ほどのため、子どものころに接種した人も、その後受ける機会がなく大人になった方は注意が十分な必要です。
④はさみ(よく切れるもの)
根を切断するために必要となります。根の切断面は、「鋭利なものであるほど根の傷口は回復しやすく」、細根の発生を促します。※参照:剪定の切り口にぬる薬
このため、よく切れるハサミを使うことが植物にとって良い選択となります。
パキラの「植え替え方法」
さて、ここからが本題です。
次の順に作業をおこないます。
1.鉢から「パキラ」を引き抜く
2.表層を手でもしくは熊手などで剥ぎ取る
3.側面をグルッと周回している根をほぐす
4.死んでいる根や細長いはみ出る根をハサミで切り落とす
5.植え替える鉢の底に、底石を敷く
6.鉢の底に、植え替えるパキラをのせる分の新しい土を入れる
7.パキラを土の上にのせる
8.パキラの傾きを調整しながら、新しい土を半分入れる
9.鉢を持ち上げて、トントンと軽く地面に打ちつけたり、側面を手でたたいく
10.水やりをしたときに貯めるウォータースペースまで土をいれる
11.水を鉢底から流れ出るまで、たっぷりとあげる
1.鉢から「パキラ」を引き抜く
鉢の側面を手でたたく。鉢底の角を地面(やわらかい)に割れないように回しながらぶつけていく。鉢底から出ている根は切断しておく。長年植え替えしていないものは根が鉢の中の側面に沿ってグルグル巻きになっています。
2.表層を手でもしくは熊手などで剥ぎ取る
こうすることで、雑草を取り除いたり、表層が固まっているのを取り除きます。
3.側面をグルッと周回している根をほぐす
長年植え替えしていないものは根が鉢の中の側面に沿ってグルグル巻きになっています。
4.「死んでいる根」や「新しい鉢入れたらハミでそうな根」をハサミで切り落とす
死んでいる根は黒くなっていたり、手で少しひっぱたりするだけで取れます。切れ味のよいハサミで切ってください。
5.植え替える鉢の底に、底石を敷く
水切れを良くすることで、排水性を高めるために入れます。わたしは畑の石ころを2~3cmくらいの厚みになるように入れています。軽量土を入れると軽くなるメリットがありますが、ベランダに置いていて強風が吹くと倒れてしまうので、転倒防止になるくらいの重しとして石を入れています。もちろん、衛生的な底石をいれてもOKです。
6.鉢の底に、植え替えるパキラをのせる分の新しい土を入れる
鉢の高さ = ウォータースペース(上端から土までの高さ)+「パキラの根鉢の高さ」+「新しい土」+「底石」となります。要は、鉢の上から3~4cm下がった高さに仕上がるように底石の上に新しい土を入れます。このとき、「やま形」になるように入れると根と土が密着させます。
7.パキラを土の上にのせる
8.パキラの傾きを調整しながら、新しい土を半分入れる
仕上がったときに傾いているとカッコつかないので、根鉢のまわりに土をいれながら「傾き」をみて新しい土を半分ほど入れていきます。
9.鉢を持ち上げて、トントンと軽く地面に打ちつけたり、側面を手でたたいく
土を半分ほど入れたら、側面をたたいたり鉢を揺らしたりしながら、空間にまで土を充填させるために、鉢に振動を与えて詰めていきます。
10.水やりをしたときに、水を貯める「ウォータースペース」分を残して、土をいれる
鉢一杯に土を入れてしまうと、水やりのときに水が流れ出てしまい、下に浸み込みにくくなります。鉢の天端から3-4cm下げた位置に土の高さを持ってきます。こうすることで、水が土の上に一時的に溜まって、下へ水が浸み込みやすくしてくれます。
11.水が鉢底から流れ出るまで、たっぷりとあげる
表面だけ水をかけても、根に水が届きません。このため、鉢の底から水がでてきて、茶色い水が薄まるまでは上から水を与えます。溢れ出るようなら、何度かに分けて水やりをします。
パキラを「植え替えた後の管理」
根を切断した後は、水の吸い上げが減るので、葉が吸い上げようとしてもできません。このため、葉から水を空気中に出すことで葉を冷やすことができないので、直射日光の当たるところや風の強いところに置くのは避けます。2~3週間ほどしたら、徐々に日に当てて光合成を促進させて体力回復と成長を促します。
大手術をした後に、いきなり暑い日差しの下に出されたら、治るものも治りそうにありません。ご安静にということです。
以上、「パキラの植え替え」についてまとめます。
まとめ
- パキラの「基本情報」・・・常緑樹で、暖かいところが好き
- パキラの植え替え「時期」・・・5~9月
- パキラの植え替えに「必要なもの」・・・土(軽量土)、鉢、手袋、はさみ(よく切れるもの)
- パキラの「植え替え方法」
次の順に作業をおこないます。
1.鉢から「パキラ」を引き抜く
2.表層を手でもしくは熊手などで剥ぎ取る
3.側面をグルッと周回している根をほぐす
4.死んでいる根や細長いはみ出る根をハサミで切り落とす
5.植え替える鉢の底に、底石を敷く
6.鉢の底に、植え替えるパキラをのせる分の新しい土を入れる
7.パキラを土の上にのせる
8.パキラの傾きを調整しながら、新しい土を半分入れる
9.鉢を持ち上げて、トントンと軽く地面に打ちつけたり、側面を手でたたいく
10.水やりをしたときに貯めるウォータースペースまで土をいれる
11.水を鉢底から流れ出るまで、たっぷりとあげる
- パキラを「植え替えた後の管理」・・・2~3週間は、直射日光と風を避ける
長く付き合うことで、一家の一員となる木「パキラ」。
じょうずに”植え替え”を行っていけば、丈夫で育てやすいので手間もそれほどかかりません。
「パキラ」は運気を高めると言われていますが、そのおかげかどうかは分かりませんが平和に暮らせています。
みなさんも「パキラ」と暮らす生活を楽しんでくださいね。
それでは、また